・キャベツと豚のスープ煮
・きんぴら（新ゴボウ、人参、ごま）
・ごはん

　ちょっとした事情があって、またツイッターを始めてみた。これまでに何度も登録したけど、丸一日アカウントを削除しなかったのは初めてだし、二回も呟いたのは初めてだし、誰かをフォローしたのも初めてだ。

　先に「決してツイッター批判ではありません、これは相性の問題です」ということを明記させていただいたうえで話を始めたい。

--- 昨日までの私がツイッターを使えなかった理由 ---


・ツイッターは、まず誰かのフォローをしなければ何も始められない。
・何も始められないというのは大げさだけれど。
・誰かのフォローをしなければ、自分の書いたもの（始めましたの一行と、自分のプロフィール）が表示されている画面を眺めなければならない。
・非常に間抜けで可哀想な感じがする。
・ツイッターさんからは、「次にすること：友だちを探そう」みたいなことを言われる。

・ここで毎回、躓いてきたのだ。

・私はスマートな人間ではないので、友人なり、知人なりのツイートを簡単にフォローすることができない。
・その行為の重さを考えてしまう。
・だって。ツイッターがどういうものであるのか、それを分かっていて、そのうえで読みたいと願うのだ。

・それは、「たまたま見たページが面白かったから、ブックマークする」とか、「お気に入りのページをアンテナに登録して、これからも追い続ける」っていうのとは全く違う。
・（ツイッターを使いはじめてから時間が経てば、だんだんそういう風になっていくのかもしれないけれど）

・まず私は、特定の一個人を探さなければならない。「私の気になるあなた」の最初の一人を選ぶのだ。
・そして、相手にも自分が何者なのかバレている状態で、「私はあなたを見守りますよ」と宣言するのだ。

・つまり。
・「私は、あなたのことを全て、細大漏らさずキャッチしたいのです。あなたの一挙手一投足に心を留めているのです、あなたがどこにいて何を考えているのか、それがどんな些細なことでも、どんなくだらないことでも構わないのです。あなたのことなら何でも知りたいのです」という告白だ。
・特に最初の一人なんか大変だ。
・「私は他の誰よりもあなたのことを知りたいのです宣言」になってしまう。
・これはもう、プロポーズと同じじゃないか。
・しかも世界中の人間に分かる形で告白するのだ。
・あまりにも重すぎる。
・こちらからフォローなんかしたら、「責任をとって結婚しろ」と言われても、もう断れないぐらいの話だとしか思えなくなってくる。

・だから、相手が男性であろうと、女性であろうと、一応は考える。
・私は、この人と暮らしていくことができるだろうか。
・きっと私たちは、こういった理由で衝突をするのだろうな、こういった家具を選ぶのだろうな、などと具体的に考える。
・そして三年後、五年後、二十年後の暮らしまで想像する。
・ああ、これは、お互い不幸になるだけかもしれない。
・別れるときには揉めるだろうか。
・でも私のほうから「あなたの何もかもが気になるのです」と熱心に告白したのだから、どうにも分が悪い。
・慰謝料とか取られるかもしれない。

・やはり、少なくとも最初の一人は自分の夫でなければいけないような気がしてくる。
・だけど夫のアカウントを見つけられない。
・なんで見つけられないんだ。そんな人生があっていいのか。
・これは本当に、私の人生なのか。いろいろ振り返って考える。

・そんなことをやっているうちに、「そうまでしてツイッターを使わなければならんのだろうか」という疑問にぶち当たる。
・そして解約する。

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　この繰り返しだった。

　でも、これほどツイッターを使っている人に囲まれてしまうと、さすがに辛い。「何人か集まったとき、自分だけ知らない話」みたいなものがどんどん増えてくる。説明させるのも申し訳ない。
　だからもう、今回は大人しく登録して、何人かの方々の発言を追わせていただくことにした。

　そう、大事なことを忘れていたんだ。
　私たちにどんな未来が訪れるとしても、君に慰謝料を払ったり、君の将来の暮らしを心配したりするような余裕なんか、私には最初からなかったんだよ。