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映画と食べ物の備忘録
from 2009-09-09 to 2011-07-24 (maybe)
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・そうめん (小ねぎ、新生姜、わかめ、ごま、天かす)

 もうツイッターの閲覧に挫折しそうな自分がいる。

 フォローしたい人はたくさんいるのだけれど。
 以前ここに書いたように、私は「自分が何者なのか明らかにした状態で、誰かをフォローするという行為の意味は重い」と勝手に思っている。だからフォローする相手は、できるかぎり増やさないように我慢している。「ああ、読みたいなあ」と思うぐらいではフォローしないようにしている。というわけで、少なくとも「そね」という名前を表示しているアカウントでは

1.自分が「そねです」という形で、実際に会ったことのある人
2.自分が純粋に興味を持っている人
3.あんまり意見の押し付けをしない人
4.伝染しそうなタイプのネガティブさを持ってない人
5.その人の発言をふと読んだとき、私自身が急激に精神的なダメージを食らうようなことがなさそうな人(ツイッターというのは、いつどこで読むか分からないものなので、なにか重大なことをする直前、洒落にならないレベルで凹まされるのは怖い)

 という基準でフォローする相手を絞っている(botとかは別として)。
 だから、現在もフォローしている相手は二十人に満たないのだけれど。
 もうダメだ、読みきれない。ぜんぜん追いきれない。ツイッター見に行くのが怖い。
 

 そう、始めてみて分かったことがある。リツイートはきつい。特に公式リツイートは非常にキツい。

 たとえば、私がAさんという人をフォローしたとする。「私はAさんの発言を見守らせていただきます、あなたの考える、どんなくだらないことでもキャッチさせてもらいます」という宣言をしたのだから、きっと大変なことになるだろう、と。そこまでは予想どおりだった。だから困ってない。
 ただ、公式リツイートというものの怖さを、私は分かっていなかったのだ。

 ある日、Aさんが、誰かの発言をリツイートしたとする。
 私の知らないBさんという人が、『馬刺しは熊本に限るよね』と呟いたものを、そのまま公式リツイートの形で紹介していたとする。

 私はそれを読んだとき、たとえ馬刺しについて全く興味を持っていなかったとしても、「Aさんが興味を示すものなのだから」ということで、完全に無視することができなくなってしまう。だから馬刺しについて調べる。でも、ウィキペディアで『馬刺し』を調べて、その記事を鵜呑みにして、それだけでいいのかしらと思う。だから熊本の観光案内ページや、馬刺しファンの個人サイトや、馬を食べるのは可哀想だと主張する人のサイトを読む。わけが分からなくなる。でも仕方ないから、そのレベルだけの知識をもったうえで、リツイートを読み返す。さらに、その発言元であるBさんのプロフィールを読んだり、Bさんの発言を過去百件分ぐらい遡って読んだりする。「なるほど、Bさんは熊本出身で、愛郷心の強い人なのだな」とか思う。そして私なりに、馬刺しについていろいろ考えたりする。それは、驚くほど時間のかかる作業だ。

 せめて、AさんがBさんの発言についてなんらかのコメントをしているのなら、少しは楽なのだ。「ああ、Aさんは馬刺しに興味があって、なおかつBさんの『熊本に限るよね』発言に対して、『たしかに熊本の馬刺しは旨いですよね。だけど熊本にもダメな店はあるし、東京にも熊本と遜色ない馬刺しを出す店がありますよ』って言ってるな」と。そういうことが分かるなら、そんなに踏み込まなくて済む。
 しかし公式リツイートは違う。AさんがBさんの『馬刺しは熊本に限る』発言をリツイートした。それはどういう意味なのだろう。なんとなくではない、なんらかの意図があったのだろう。だって「私のフォロワーたちよ、これを読みなさい」と言っているのだから。そして、「馬刺しに関する俺からの説明」があるわけではないのだから、私は自力で馬刺しについて調べ、考察しなければならないのだ。そんな気分になってしまう。

 たぶん、気にしすぎだ。
 そこまで思われたら、向こうだって迷惑だ。それは分かっている。
 私にとって、気になったものだけを拾い読みすればいい。「へえ、Aさんは馬刺しに興味があるんだな」で止めておけばいい。そういうことなんだ。
 しかしそれでいいのか。だって私は、「Aさんの心の呟きなら、どんな話題でも隅々まで受け取りたい」と宣言したのだ。だったら、Aさんが興味をもっていることについても知りたくなるのが当然だろう。
 実際、私は酒徳ごうわく氏のおかげで小林ゆうを知った。私自身も興味を持つようになったし、小林ゆうについていろいろと調べて楽しんだ。それまで名前すら聞いたことがなかったのに、だ。そして、小林ゆうに対する酒徳ごうわく氏の発言をケラケラ笑いながら楽しく読んでいる。それは極めて自然なことだ。私にとって、誰かをフォローするというのは、そういうことだったはずだ。
 「Aさんは馬刺しの話をしてるなあ、でも自分は関係ないや」で終わらせることなんてできない。馬刺しとは何なのか、AさんはなぜBさんの『馬刺しツイート』をリツイートしたのか、AさんはBさんの発言についてどう思っているのか、そういうところまで想像しなければ気がすまない。大変だ。

 ついでに言わせていただくなら。私は拾い読みの能力が極めて低い。そのうえ余計なことまで考える癖がある。さらに横書きで書かれた日本語の文章を読む速度が非常に遅い。
 だから無理だ。もう無理だ。ツイッターの速さについていけない。
 これ、なんとかしなきゃいかん問題なのか。訓練が必要だとか、そういう類の話か。
 あれか。要するに、「お前なんかインターネット使うな」って話か。「もともとインターネットというのは、情報の取捨選択の能力が高い人間しか使いこなせないものなのだから」とか、そういう話か。「お前なんか丸太小屋で自家発電でもしてろ」って話か。上等じゃねえか。いいよ。だったら脱落するよ。別に徴兵されてるわけじゃねえもん。
 いや、違う。たぶん違うぞ。どこで間違えたのだろう。

 たぶん、私の性格が重すぎるからいけないのだ。もっと気楽に楽しもうじゃないか。そうだ。「あなたの全てを知りたいわ」なんてのは、どうせ嘘だ。たとえ相手が自分の恋人だとしてもだ。「あなたがミンキーモモを愛しているという事実までは知っておきたい。でも、さすがにミンキーモモのDVD全話までは観られないし、あなたの友達がミンキーモモについて書いているエッセイも読めない」と。そう言いたくなることはあるだろう。それと同じようなもんだ。そうだ。リツイートは目を通すだけでやめておけ。いや、もういっそのこと、なんのコメントもされていない公式リツイートは表示しないようにしちまったらどうだ。そういうソフトはないのか。どうなんだ。また調べなきゃならんのか。

 そんなことを考えているうち、私はぐたぐたに疲れてしまう。二十人足らずしか追っていないのに、だ。
 五十人とか百人とか千人とかフォローしてる人って、どうしてるんだろう。もしかして、私だけものすごく要領が悪いんじゃないだろうかって、不安になってくるよ。まったく同じように教わったはずなのに、クラスで自分だけ鶴が折れないとか、そういう感じの不安だよ。


※追記:私がフォローしている数少ない方々へ
 もちろん、「リツイートは困るなあ」という話ではありません。そういう意味ではないのです。知りたくなるから困っちゃうよなあ、なのです。皆様のリツイートを非難するつもりは毛頭ございません。

※追記その2:馬刺しについて
 もちろん比喩です。そういうツイートがあったわけではありません。ちなみに馬刺しは大好きです。いままで食った中でいちばん旨かったのは、熊本直送の馬刺しでした。「口の中で溶けるような美味しさ」だけを追求するのはバカっぽいと思ってますし、だったらプリンでも食ってろとか言いたくなるほうなんですが、その馬刺しは本当に溶けるような美味しさでございました。
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どうしよう
うっかり最後まで読んでしまったら
なんだか胸がドキドキするの。
もしかして、これは恋?
(特にミンキーモモのくだり)
2010/07/15(Thu)15:30:56 編集
Re:どうしよう
「ドキドキするの」って言われると、こっちもドキドキしちゃうので勘弁してください。いけません。
兎女史のことは本当に大好きですが。兎女史とは、「ビジネスホテル高い」と言ってラブホに泊まっても何も起こらない関係を維持したいのです。
と、そのように宣言しておかないと、なんかのタイミングで間違いが起こりそうな気がしてきて怖くなったのです。まあ、そんときはそんときで、間違いじゃなかったってことにしちゃえばいいのか。ダメだ。もう、なんかダメだ。なに言ってんだか自分で分かんねえ。すみません、軽く狼狽してます。分かってるよ。おちょくられてるだけだよ。うん、分かってるよ。放っといてくれ。
【2010/07/15 16:33】
Tweenは?
どもです。
Tweenはお嫌いなんでしたっけ?
FANTO 2010/07/16(Fri)08:15:36 編集
Re:Tweenは?
どもです。わー、あの、FANTOさんのことフォローしてませんが、ちゃんと読んでます。っていうのも、なんか感じ悪いですか。

>Tweenは
お嫌いではないのですが。昔の同僚さんとか、高校時代のお友達とか、仕事のお友達の発言を追いかけるアカウントがほしかったので、複数アカウントになってるのですよ。そうなると TweetDeck なのかなあと思って。
ああ、そうか、両方つかえばいいんだ! なんで気づかなかったんだろう!
【2010/07/16 11:56】
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自己紹介:鉤屋のそねです。ごく稀に、グレコローマンかたぎのそねと呼ばれることもあります。
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