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映画と食べ物の備忘録
from 2009-09-09 to 2011-07-24 (maybe)
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Il Postino/Michael Radford
1994年・イタリア=フランス

 正直に言うと、ここに出てくる「詩」が、どれもこれも全く好きになれなかった。もう、その時点で波に乗れない。
 あと、「ニューシネマパラダイスに似てるね」と言いたくなるような部分も結構あるのに、まんまフィリップ・ノワレを使っちゃってるから、びっくりするほど被ってる。それはどうなんだろう。イタリア映画って大概こういうもんだよと言われたら、そうでもないだろと言い返したい。
 ついでに言えば、身近な人間としてはローザ一人が「不快な人間」の役を最初から最後まで抱え込んでるというのも雑に感じる。こういうのを見ると醒める。
 これだけボロクソ言ってても高評価にしてしまうのは、たぶん、押されちゃったら勝てないよ、というツボを何個も押されてしまったからだと思う。
【初見/レンタル/★★★★】

押されたツボ

・ああいう風景は、どうしようもなく好き
・建物も好き
・この時代の話が好き
・野良犬がウロウロしてても悲惨に見えない街が好き
・主人公の住んでる部屋が好き

そして何よりも

・地味な役回りの友人が、主役の隣で当たり前のように黙々と作業をしている。「そんなに仲良しってわけでもないだろうに、なんであんた、そこまで協力してんの?」感。それについては一切、分かりやすいエピソードをつけていない。

この演出には弱い。ものすごく弱い。

私は、「グッバイ・レーニン!」が大好きで、たぶん「好きな映画トップ20」を挙げるとしたら入れてしまうだろうなってぐらいに好きなのだけれど。私にとって、あの映画で最も大事なのは、「西から来た友(たまたま組まされただけ)が、さも当然のようにノリノリで映像づくりを手伝ってるところ」だ。
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