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映画と食べ物の備忘録
from 2009-09-09 to 2011-07-24 (maybe)
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・目玉焼き丼

 円高&ユーロ安で、ヨーロッパ行きの航空券がびっくりするぐらい安い。国内旅行かってぐらいに安い。
 というわけなので。デンマークに御住まいの友人の家へ、今月末ぶらっと遊びに行く予定。ついでに、念願だったブリュッセルへも行こうと思ってる。

 ずいぶん昔に読んだ「地球はグラスのふちを回る」という開高健のエッセイ集があって、その中にベルギーのダーム・ブランシュというチョコレート(スプーンですくって食べるものらしい)の話が出てくるのだ。
 もう十七、八年前に読んだのだけれど、それが異常なほど旨そうで、本当に旨そうで旨そうで、ずっと気になってた。死ぬまでに一度はベルギーへ行って口にしてみたいものだなあと思ってた。

 で、今回ベルギーへ行くにあたって、なんとかその本を発掘してみた。
 おいおい。カビ生えてるよ。
 たぶん酒をこぼしたからだ。あの当時、焼きとん屋で一人飲みするとき、よく読んでた本だからだ。まあ、それはいいとして。

 マスクをかけ、1ページずつカビを拭き、なんか考古学者みたいでカッコいいかもしれないとか思いながら、その本を再読してみた。
 そして店の名前が「ラ・ロレーヌ」であることは確認した。

 ネットで調べたところ、どうやらベルギーにラ・ロレーヌという名前の店は実在していないらしい。もしかしたら創作だったのか、あるいは「ラ・ヴィラ・ロレーヌ」の間違いなのではないかという噂が読めるばかりで、「これ」という正解を得られていない。
 ぱっと見たところ、『ラ・ロレーヌ = ラ・ヴィラ・ロレーヌ説』がもっとも有力らしいけれど、「地理的に間違いないだろう」とか、「名前も似てるし」とか「高級店だから旨いショコラを出すはずだ」とかいう記述ばかりが見つかる。開高健の小説に出てきたダーム・ブランシュを求めて実際に旅立ち、食べて確認したという人の話は、いまのところ全く見つけられていない。
 さらに「ラ・ヴィラ・ロレーヌ」にはウェブページもあるのだけれど、デザートのページにダーム・ブランシュは載っていない。この店にダーム・ブランシュがあるのかどうかも怪しい。
 あの本が発行された年なんかを考えると、閉店したという可能性も充分に考えられると思う。

 実は、昔ベルギーに住んでいた人(というかベルギーの女性と結婚していた)に尋ねたことがあったのだけれど。そのときも「ぜんぜん分からん」という回答しか得られなかった。あんな小さな町なのに、そして、あれだけ力のある文章で紹介されていた食べ物なのに、誰もはっきり答えを知らないって、ちょっと不自然じゃないだろうかと思ったりもする。

 どうなんだろう。この件について、もしも正解をご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。
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無題
グッチーさんなら知ってる。堰八は無理。
クドリャフカ(もんすけ) 2010/09/11(Sat)03:13:10 編集
Re:無題
そうか……グッチーさんなら、なんでも知ってるのかもしれない。

堰八さんに首輪とリードつけて歩かせたら、たどりつけるような気がしないでもないです。
【2010/09/11 11:45】
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