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映画と食べ物の備忘録
from 2009-09-09 to 2011-07-24 (maybe)
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KHANE-YE DOUST KODJAST?/Abbas Kiarostami
1987年・イラン

 今年一本目だから、安全な映画を観たいなあと思ってたんだけど。違う結果になってしまった。
 私の場合、この映画は中年になってから観なければならない映画だったらしい。
【二度目/内緒/★★★★★】

 これを劇場で観たときの私は、まだ十代だったような気がする。
 素直に好きだなと思ったけど、みんな誉めすぎだよなとも思ってた。なんか、イランの映画とか誉めとけばいいやみたいな風潮って、すげえ格好悪いんじゃないのとか思ってた。

 で。先月だか先々月だかに、シネフィルイマジカで「パンと裏通り」が放映されてた。これがあまりにもあまりにも面白かった。仕方ないから「トラベラー」も観ることにした。たいへん面白かった。そういえば、「友だちのうちはどこ?」も素直に面白かったよなあとか思って、どうしても観たくなって観たんだけど。まさか、ここまで大変なことになるとは思わなかった。

 あの頃の私と、現在の私では、あまりにも尺度が違う。『いま、どうにかしたいけど、どうにもならない状態』から『どうにかしたくてたまらないもの』までの時間的な距離が違う。欲しがりかたが違う。手に入れるために廻らせるものが違う。怖いと思う対象も、すがる相手も違う。
 もう圧倒的に小さい。筋道を立てられない。不条理な状況に立ち向かえない。モノゴトをうまく運べない。ああいう感覚を振り返って楽しんだり、些細なことにほっとしたりできちゃうのは、年をくったからだ。どっちかっつったら、当時の私は主人公に近い側だったんだろうなあと今なら思う。分かれってほうが無理だ。それどころじゃねえもん。

 ちなみに、この映画は夫にとって、「イライラしすぎて五分も観てられない映画」なのだそうだ。よく一緒に住んでられるよなあと思う。
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